著作権問題について

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以下の文章は、 『寮歌の極小部屋』  健在の頃のものをそのまま掲載したものです。 念の為。


この 『極小部屋』 に収録されている寮歌は、いずれも旧制学校の諸先輩方が作られたもので、私の作品ではありません。これをWWW上で公開するのは もはや "個人として楽しむ" 範囲を超えており、日本音楽著作権協会(JASRAC)の許諾が必要と考えました。

早速、JASRAC(東京)の録音二課 (*注:当時) に問い合わせたところ、

WWWサーバーへの著作物の蓄積・ユーザーのPCへのダウンロードについては 「複製権」(*注:改正前)、
WWWサーバーからユーザーPCへのデータ転送については、 「有線送信権」 (*注:改正前) が関係します。
ただ、インターネット上で流す場合の著作権料等の基準は、まだ出来上がっていないのが実状です。
どうしても使用する場合は、仕様書類を送ってください。 アクセス件数などをもとに、著作権料を算定いたします。
あまり法外な金額にはならないと思いますが......。

というお返事でした。
営利目的・非営利目的であるかを問わず、著作権料を徴収する方針だそうです。

(数日後届いた資料では、正確には 「保証金徴収の上 一時的許諾を交付する」、とありました。
以上、1996年11月時点。現在は、「有線送信権」は「公衆送信権」と改称されたようです。 「公衆送信権」は「送信可能化権」の一部とのこと。
詳しくは、JASRAC送信部ネットワーク課のページをご覧ください。
また、個人による非営利のウェブページにJASRAC管理楽曲の MIDI を掲載する場合の使用料についても、
2000年8月 ようやくがまとまったようで、「10曲まで年間10,000円または月1,000円」 だそうです。)

これは大変なことになった、と思いました。私には、著作権料を支払う資力がありません。 そこで、考えました。どういう曲ならJASRACのお世話にならずに済むのでしょう? と。

これについては、前述の課の方曰く、

作者不明の作品、
および、作者が亡くなってから(国内の作者の場合) 51年が経過している作品なら、
JASRACによる著作権料の徴収対象にはなりません。

以上のような訳で、この 『極小部屋』 では、まず著作権料の徴収対象にならない寮歌 から掲載していくことにしました。

ただただ残念なことに、名曲の大半は、私の財布の事情から 掲載されなくなりそうです......。


<補足説明> 作者がJASRACの会員の場合には、著作権料はJASRACに支払います。
作者がJASRACの会員でない場合は、作者と直接交渉することになります。
いずれにしても、非常に手数がかかりそうです。自分で作詞・作曲するのはもっと大変ですが。

<北海道大学恵迪寮の寮歌の場合>  「恵迪寮の寮歌の著作権はあえて言えば恵迪寮に帰属しますが、 ひとたび恵迪寮寮歌として選定された歌は、寮生みんなの、 そして寮歌を愛するすべての人の共有財産なので、 著作権について主張しない意向です。」  との旨、元恵迪寮寮歌普及委員長の方ほか からご教示いただいています。ありがとうございました。

<楽譜を掲載する場合> 上記の諸権利に加えて、出版権が関係してくるそうです。 例えば、一高『嗚呼玉杯』(矢野勘治作曲・楠正一作曲)の場合、 作詞者はJASRAC無信託で、作曲者の権利は既に消滅していますが、 出版権は Columbia Music Publishing Co., Ltd. が所有しているため、楽譜の掲載には権利料の支払いが 必要になるようです。(MIDIのみ掲載なら無料でOK?)

<参考文献>として、以下の本を挙げておきます。


(1997.12.25) 以上、くどくどと書いておりましたが、 今後は、JASRACの管理楽曲であることがはっきりしている曲以外は、掲載していくことにします。 ですから、作者がまだご存命の曲もページに 載る場合があります。

あの旧商大系、天下のH大学までが、 ウェブページ上で山田耕筰氏の曲を流しているのが実状です。 (注:その後、削除された模様。ほかに、名門KG大学名門M大学の例もあり)。 JASRACの方針通りやってられるか、というのが私の真情です。

そういえば、『日本寮歌祭』のパンフレット、著作権料を払っているのでしょうか?

(1998.1.6) 掲載を行なわない曲一覧 を作成しました。ご覧ください。


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