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金城の花の浪華に

( 大正年間 旧制大阪高等商業学校 庭球部応援歌 )
作詞者・作曲者不詳


金城の花の浪華に(人工歌唱、メロディーは天商CD 参考)MP4

1.
金城(きんじょう)の 花の浪華(なにわ)に名も高き
城南健児の 鉄の(うで)
時来(とききた)る 鉄の(かいな)を打ち振ひ
握らん勝利の 覇者の(けん)
 ヤツケロ ヤツケロ( )
 むらがる敵をやつけろ( )

2.
桃渓(とうけい)の 若き()の子の血はおどる
城南健児の 意気(いき)を見よ
今は早 木破微塵(こっぱみじん)に打破り
(はえ)ある桂冠(けいかん) 我にあり
 残念か 残念か( )
 残念ならばまたごんせ( )


出典: 歌詞は、『大阪高商歌集 第一輯』(村山元 著、1921年)を参考にしています。
歌い方は、CD 『東西万里 : 大阪市立天王寺商業高等学校 校歌・逍遥歌・応援歌』 (2002年、以下「天商CD」)を参考にしました。
(高商版と天商CD では、歌詞に相違があります。また、天商CD は楽譜通りには歌っていないようです。)
なお、漢字表記・振り仮名は、現代のものに改めてあります。


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[ 注 記 ]

<著作権について>

作詞者・作曲者ともに不詳です。


<歌詞について>

この歌は、大阪高等商業学校 (以下、高商。後の大阪商科大学 ⇒ 大阪市立大学 ⇒ 大阪公立大学杉本)、天王寺商業学校 (略称:天商、後の大阪市立天王寺商業高等学校 ⇒ 大阪ビジネスフロンティア高等学校) の両方で歌われていたとのことです。
両校は明治44年 (1911年) から昭和9年 (1934年) まで、烏ヶ辻に隣接して建っていました (高商の跡地は現・大阪けいさつ病院)。

『大阪高商歌集』では 「庭球部応援歌」 ですが、天商CD では相撲部の応援歌とされています。

天商CD では、2行目と 4行目の後に 「ホイ」 と合いの手が入ります。

"金城の" - 天商CD では、「錦城の」。

"覇者の剣 (けん)" - 天商CD では、「覇者の権」。

"ヤツケロ" / "やつけろ" - 天商CD では、「やっつけろ」。

"桃渓 (とうけい) の" - 天商CD では、「桃渓に」。桃渓は、学校の所在地 桃谷 (ももだに) の雅称です。

"若き男 (お) の子の血はおどる" - 天商CD では、「若き男の子の血は湧きて」。高商版は 『芳葩爛漫』 3番と同じフレーズでは。

"城南健児の意気を見よ" - 天商CD では、「巨人怪力なんのその」。

"木破微塵 (こっぱみじん)" - 一般的な表記では 「木端微塵」。天商CD では、「木葉微塵」。

"残念か 残念か 残念ならばまたごんせ" - 「またごんせ」 は 「またおいで」 の意と思われますが、北野高校の応援歌にも同じような囃子があるようです ⇒ 六稜同窓会サイト。 天商CD では、1番と同じ囃子文句 「やっつけろ~」 になっています。


<人工歌唱について>

クリエートシステム開発株式会社の おもしろ替歌(フリーソフト) (DTKAEUTA.EXE) を使用して合成したものです。


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Entaro NAGATANI, 2025.
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