< 4. 参考資料・リンク集 >

「某教団賛美歌の歴史を野次馬する頁」 表紙4. 参考資料・リンク集


私が使用している (あるいは今後入手したい) 資料を挙げていきます。2021.09.25 更新。 [履歴]
リンクは、個人のウェブページ以外は勝手にリンクしています。(「リンク自由」 と明記されていれば、もちろん勝手にリンクします。)
なお、当サイトへは自由にリンクして頂いて結構です。ただし、気分次第で勝手に URL が変わったりしますので、予めご了承下さい。


< 某教団賛美歌に関する資料・リンク >

■ 歌集

1879年版歌集 『Songs of the Bride (花嫁の歌)』 英文

144曲。もちろん、持っていません。

1890年版歌集 『Poems and Hymns of Millennial Dawn (千年期黎明の詩と賛美歌)』 英文

333曲 + 115の詩。楽譜無し。もちろん、持っていません。

1896年 『Zion's Glad Songs of the Morning (シオンの朝の喜びの歌)』 英文

11曲。機関誌 『ものみの塔』 1896年 2月1日号の特集記事。もちろん、持っていません。

1900年版歌集 『Zion's Glad Songs (シオンの喜びの歌)』 英文

82曲。著者は M. L. McPhail 氏。第二集もあるようです。1890年版歌集への追補。もちろん、持っていません。ネット上では、たまに古本が高値で出回っているようですが......。

1905年版歌集 『Hymns of Millennial Dawn (千年期黎明の賛美歌)』 英文

333曲。1890年版歌集の楽譜付き版。実際の発行は 1906年4月。もちろん、持っていません。歌詞のみは、こちらで読めます → https://www.htdb.one/MISC/htdb0189.htm

なお、ラッセル派 (反ラザフォード派) は今も 1905年版歌集をベースにした歌集を使っているようです。ニュージャージー州 「Dawn Bible Students Association (黎明聖書研究者協会)」 の歌集 『Hymns of Dawn (黎明賛美歌)』 (1999年版) を入手しましたが、1番〜333番の配列は 1905年版と同じでした。ただし、334番〜361番が独自に追加されているほか、例えば 「8A」 のように枝番をつけて挿入された曲が多数あります。(ちなみに、「8A番」 の歌は 「Abide With Me; 'Tis Eventide」。オリジナルの 1905年版歌集には入っていません。)

1905年版歌集 『Zionslieder (シオン歌集)』 独文

初版は 99曲 (恐らく1900年版歌集がベース)。後の版では曲数が増えています (恐らく 1905年版歌集がベース)。もちろん、持っていません。ネット上では一応、古本を売っていたサイトがありますが、2000年頃から更新されておらず、怪しい......。表紙と目次の画像は、こちらで読めます → https://www.sektenausstieg.net/sekten/zeugen-jehovas/nationalsozialismus/4035-deutschlandlied-im-liederbuch?start=1

1925年 『Kingdom Hymns (御国の賛美歌)』 英文

80曲。子供のための歌集。もちろん、持っていません。

1928年版歌集 『Songs of Praise to Jehovah (エホバにささげる賛美の歌)』 英文

337曲。Watch Tower Bible and Tract Society (米国) 発行。約30曲ほど、信者による作品が入っています。これは某古本サイトで入手しました。ほぼ歌い出し順に曲が配列されています。巻末に主題別の索引付き。他言語では、少なくともドイツ語版は存在したようです。

1944年版歌集 『Kingdom Service Song Book (王国奉仕の歌の本)』 英文

62曲。Watchtower Bible and Tract Society, Inc. (米国) 発行。作者名が伏せられた最初の歌集。チューン・ネーム表記、代替曲表示は廃止されました。約20曲ほど、信者による作品が入っています。1948年改訂版は某古本サイトで入手しました。ドイツ語版の歌一覧は、こちらで読めます → http://www.karlo-vegelahn.de/liederbuch_1944.htm

1950年版歌集 『Songs to Jehovah's Praise (エホバに賛美の歌)』 英文

91曲。Watchtower Bible and Tract Society, Inc. (米国) 発行。他に、18ヶ国語で出版された由。ほぼ英語の歌い出し順に曲が配列されています。巻末に題名による索引付き。これは某古本サイトで入手しました。

1955年 『エホバに賛美の歌』 和文

91曲。1950年版歌集の日本語版。某教団初の日本語歌集と思われます (91曲全部が揃って出版されたのは 1955年で、それ以前にもダイジェストの謄写版歌集があったようです)。国立国会図書館にも無し。もちろん、持っていません。神奈川県海老名市の教団事務所には、実物が展示されているそうな。

1966年版歌集 『Singing and Accompanying Yourselves With Music in Your Hearts (心に音楽をかなで…歌いつつ)』 英文

119曲。Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania (米国) 版権所有。ほぼ英語の歌い出し順に曲が配列されています (他の言語版も英語版と同じ歌番号)。巻末に題名による索引付き。これは某古本サイトで入手しました。

1968年 『心に音楽をかなで…歌いつつ』 和文

119曲。Watchtower Bible and Tract Society, New York, Inc. (米国) 発行。1966年版歌集の日本語版。曲の配列は英語版を踏襲。巻末に題名による索引付き。私が初めて接した教団の歌集でした。

1981年(?) 『心の調べに合わせて歌う』 和文

119曲。Watchtower Bible and Tract Society, New York, Inc. (米国) 発行。1966年版歌集の日本語版 (改訳)。従来の 「御国 (みくに)」 が 「王国」 に無理矢理改められた版。ほかにも、訳詞に大幅な修正が加えられました。3年間ほどしか使われませんでした。

1984年版歌集 『Sing Praises to Jehovah (エホバに向かって賛美を歌う)』 英文

225曲。Watch Tower Bible and Tract Society of Pennsylvania (米国) 版権所有。信者による作品のみを収録。ほぼ英語の歌い出し順に曲が配列されています (他の言語版も英語版と同じ歌番号)。従来の四声譜は廃止され、ユニゾン・伴奏用の譜に変えられています。ギターコード付き。巻末に主題別の索引。

1984年 『エホバに向かって賛美を歌う』 和文

225曲。Watchtower Bible and Tract Society, New York, Inc. (米国) 発行。1984年版歌集の日本語版。英語版と同じ年の年末に刊行。手代木目録 1021番。

2009年 『Sing to Jehovah (エホバに歌う)』

135曲。Watchtower Bible and Tract Society, New York, Inc. (米国) 発行。英語版も主要言語版も(日本語版も)同時発行。マイナー言語では当初は 55曲に間引いた版で発行。従来の歌集と異なり、曲の配列は英語の歌い出し順ではなくなりました (おおまかな主題別)。
インターネット時代に入って初の歌集で、公式サイト 「www.jw.org」 から電子書籍版が無料で入手可能。また、その後 19曲がオンライン上で順次追加されました (2009年版歌集とは別個の扱い)。

2016年 『"Sing Out Joyfully" to Jehovah (喜びにあふれてエホバに歌う)』 英文

151曲。Watchtower Bible and Tract Society, New York, Inc. (米国) 発行。2016年夏、まずは英語版で発行 (日本語版は 2018年発行)。曲の配列は、明白に主題別になりました (一般キリスト教賛美歌集の配列に近くなりました)。
2009年歌集の 135曲 − 3曲 + 追加された 19曲 = 151曲。2013年に新世界訳聖書 (英語版) が改訂されたのに伴い、歌詞内容に変更が加えられています。

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■ 某教団側の資料・リンク

資料は古い順に並べてみました。

JW.ORG エホバの証人 多言語対応

某教団の公式ウェブサイト。以前の公式サイト 「www.watchtower.org」 に比べると、一気に今風のサイトになりました。

[資01]  『Zion's Watchtower』 (シオンの ものみの塔) 1879年 9月号 英文

4頁 (復刻版 31頁) で、1879年版歌集 『Songs of the Bride (花嫁の歌)』 の刊行が発表されています。雑誌の定期購読者へのプレゼントだったようです。テキストはこちらで読めます → https://www.htdb.one/1879/r31.htm
(私訳)  「我等が新しい賛美歌集
可能な限り近日、『シオンの ものみの塔』 誌の講読者に、『花嫁の歌』 を一冊お送りする。
お手元に届いたら、どうかごゆっくりと念入りに吟味して頂きたい。お気に召さないなら、またはご不要なら、版元までご返却されたい。お気に入りなら、お持ち頂きたい。この本のためにお支払いをお望みなら、それもまた良し」

[資02]  『Zion's Watchtower』 (シオンの ものみの塔) 1890年 9月号 英文

1頁 (復刻版 1239頁) で、1890年版歌集の刊行が発表されています。初代会長夫人の作品も入っていた由。今度は有料だったようです。テキストはこちらで読めます → https://www.htdb.one/1890/r1239.htm

[資03]  『Zion's Watchtower』 (シオンの ものみの塔) 1896年 2月1日号 英文

3頁〜12頁に、「Zion's Glad Songs of the Morning (シオンの朝の喜びの歌)」 と題して、信者による賛美歌作品 11曲の特集が組まれました。題名のみはこちらで読めます → https://www.htdb.one/ZWT/zwt0441.htm

[資04]  『Zion's Watchtower』 (シオンの ものみの塔) 1900年 9月1日号 英文

274頁 (復刻版 2697頁) で、信者 McPhail氏の手になる 『Zion's Glad Songs (シオンの喜びの歌)』 の刊行が発表されています。テキストはこちらで読めます → https://www.htdb.one/ZWT/zwt0400.htm#S420461

[資05]  『Watchtower』 (ものみの塔) 1909年 1月1日号 英文

18頁 (復刻版 4302頁) で、1905年歌集の廉価版 (楽譜無し) の刊行と、『Zion's Glad Songs (シオンの喜びの歌)』 の取り扱い中止が発表されています。(理由は書かれていません......。著者の McPhail氏は同年に教団を離脱。) テキストはこちらで読めます → https://www.htdb.one/ZWT/zwt0284.htm#S404650
(私訳)  「黎明の賛美歌、楽譜無し版
協会は近日、大会などで用いるために、楽譜無しの非常に安価な 『 [千年期黎明の] 賛美歌』 を出版する予定である。
以前、同じ 『黎明の賛美歌』 を歌うようお奨めしたとき (ピリピ 3:16)、出版準備や版権などにかかる費用について言及した。不注意にも、例の 5セントの 『 [シオンの喜びの] 歌』 をも含めて言及しているような文面だったが、勿論、例の本は読者に高くついた訳ではないし、協会の費用負担もなかった。協会の出版物ではなかったからである。協会では 『 [シオンの喜びの] 歌』 をもはや取り扱わない。」

[資06]  『ものみの塔』 1963年 1月15日号 和文

「神の目的とエホバの証者 その54」 という連載記事中、54頁で教団歌集の歴史について簡単に触れられています。上に挙げた出典のリストは、この記事に基づくものです (ラザフォード会長・ノア会長時代の、当方で確認できていない記事は除きました)。

[資07]  『ものみの塔』 1968年 12月15日号 和文 (1966年 5月15日号 英文)

757頁〜760頁の 「新しい歌の本!」 と題する記事で、1966年歌集 (邦文 1968年) が特集されています。以前歌われていた歌が削除された理由についても言及されています。「多くの人に愛唱されてきた曲の幾つかは削除されました。しかし、この歌の本をしてエホバをほめたたえるものとするのは、その歌詞です。また、それらの歌詞が、宗教あるいは世俗の事柄のいずれを問わず今の世との関連をことごとく断ち切ったものであるべきです。 (中略 - ナガタニ) これからは、『御国の歌』 を耳にすれば、それはいつでも文字どおり御国の歌なのです!」 (759頁)
* ものみの塔オンラインライブラリでも読めます → https://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1966365

[資08]  『エホバの証人の年鑑』 1976年版 和文 (1975年版 英文)

208頁に、「From House to House (家から家へ)」 という歌 (1984年版歌集では 32番) の作曲者として、ハロルド・キング氏 (1906?-1993) の名前が記されています。中国の刑務所内で作曲されたメロディーとの由。なお、ハロルド・キング氏作曲のメロディーは音域が広すぎたのか、2009年版歌集からは、「家から家へ」 は別のメロディーに変わっています。
* ものみの塔オンラインライブラリでも読めます → https://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/301975006#h=137
* ついでに、ハロルド・キング氏出演の教団公式動画はこちら → https://www.jw.org/finder?srcid=jwlshare&wtlocale=J&lank=pub-jwbiv_201507_1_VIDEO
(1984年版歌集 133番 「Sowing Kingdom Seed (王国の種をまく)」 も自分の作だと語っています。これも 2009年版歌集からは別メロディーに変わりました。
なお、ブラジル支部の Ron Fallick氏が語ったという話では、1984年版歌集 127番 「Myriads of Brothers (無数の兄弟たち)」 もハロルド・キング氏の作とのことですが、教団公式サイトで発表された訳ではありません。)

[資09]  『ものみの塔』 1986年 10月15日号 和文

21頁〜24頁の 「音楽によってエホバを賛美する」 と題する記事で、1984年版歌集についての全体的な解説がなされています。一部の歌については、歌詞の変更理由が記されています。一部の曲が削除された理由については、こう言及されています:
「なじみ深い歌詞に新しい旋律が付けられた例が二つありますが、それは以前用いていた旋律がエホバの証人の作曲したものではないことが分かったためです。どうしてそのようなことが起きたのでしょうか。作曲者が、あまり知られていない曲を聞き、それがあとで思い浮かび、自分が作曲したものと考えたのかもしれません。」 (23頁。なお、二つの曲とは、[1984年版では 97番][1984年版では 180番] のことでしょう。)
* ものみの塔オンラインライブラリでも読めます → https://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1986765

[資10]  『ものみの塔』 1987年 12月1日号 和文

25頁〜27頁の 「真の崇拝における歌うことの価値」 と題する記事で、歌うことの重要性が強調されています。1984年版歌集 160番の歌 「Walking in Integrity (忠誠のうちに歩む)」 が 1966年版歌集で登場した当初、ある国では嫌われていた、という小ネタも記されています。
* ものみの塔オンラインライブラリでも読めます → https://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1987887

[資11]  『ものみの塔』 1988年 3月15日号 和文

21頁の 「証人たちよ、進め!」 と題する記事で、1984年版歌集 29番の歌 「証人たちよ、進め!」 の作者として、Erich Frost氏 (1900-1987) の名前が明らかにされました。
* ものみの塔オンラインライブラリでも読めます → https://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/1988205
* ついでに、Erich Frost氏の語りを収めた教団公式動画はこちら → https://www.jw.org/finder?srcid=share&wtlocale=J&lank=pub-jwbiv_201605_1_VIDEO

[資12]  『エホバの証人 − 神の王国をふれ告げる人々』 1993年 和文

教団公式の歴史書。ただし、あくまでも大本営発表。240頁〜241頁で、「歌でエホバを賛美する」 と題して、某教団の賛美歌集の歴史が概説されています。(写真入り)

[資13]  『2011 エホバの証人の年鑑』 和文

「過ぐる1年の際立った事柄」 の記事中、17頁からの 「エホバに賛美を歌う」 と題する節で、2009年版歌集の発行理由、特徴などについて詳述されています。
* ものみの塔オンラインライブラリでも読めます → https://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/302011018#h=34

[資14]  『ものみの塔 (研究用)』 2017年 11月号 和文

3頁〜7頁の 「喜びにあふれて大きな声で歌いましょう」 という記事で、2016年版歌集 (邦文 2018年) が発行された理由や調整点について解説されました。
* ものみの塔オンラインライブラリでも読めます → https://wol.jw.org/ja/wol/d/r7/lp-j/2017641

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■ その他の資料・リンク

エホバの証人情報センター 日本語サイト (消滅)

米国オレゴン州の医師、村本さんのサイト。某教団に対して批判的な目を養うには、このサイトの情報が重要です (いやむしろ、基本情報)。リンク自由につき、勝手にリンク。
★ 「保管庫」 に引き継がれました → http://www.jwic.info/

元エホバの証人2世のメモ 日本語サイト (消滅)

元信者(2世)、yoshさんのサイト。某教団の問題点が手際よくまとめられています。「情報源」 ・ 「リンク集」 で、某教団関係の資料・網頁はたいがい網羅されているのでは? いつの間にかリンクして頂いているので、こちらからも勝手にリンクしておきます。

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< キリスト教の賛美歌に関する資料・リンク >

■ プロテスタントの賛美歌資料・リンク

聖公会とかルーテル教会とかバプテスト教会とかの歌集はまだ持っていません。

A6判 『讃美歌・讃美歌第二編・ともにうたおう』

1982年 [昭和57年] 日本基督教団讃美歌委員会編、日本基督教団出版局発行。ISBN 4-8184-3014-5 (これは A6判)。手代木目録 1375番、1376番、1546番。
『讃美歌』 は日本のプロテスタントの最大教派、「日本基督教団」 の 1954年版歌集 (567曲)。『讃美歌第二編』 は 1967年に追加された歌集 (259曲)。『ともにうたおう』 は 1976年にエキュメニカル (教会一致) 運動から生まれた歌集らしい (50曲)。
私は古書店で入手しましたが、まだ一般の書店でも入手できるはずです。(『ともにうたおう』 付きのは無いかも。) 索引も充実しています。 (歌い出し、原歌詞歌い出し、作詞者、曲名 [チューンネーム]、作曲者)

『讃美歌21』 A6判

1997年 [平成9年] 日本基督教団讃美歌委員会編、日本基督教団出版局発行。ISBN 4-8184-3711-5 (これは A6判)。手代木目録 1377番。
「日本基督教団」 の最新の賛美歌集 (580曲)。やはり索引が充実しています。 (歌い出し、原歌詞歌い出し、曲名 [チューンネーム]、作詞者作曲者、聖句引照)
かなり口語体の歌が増えています。一番廉価な A6判 のほかにも、いろいろなサイズのものがあります。
※ 古くから親しまれながら、収録されなかった歌も多いので注意。(例: 蛍の光の曲に合わせて歌う 「めさめよわがたま」 ・ 軍歌 「立てよいざ立て主のつわもの」 ・ ドイツ国歌の曲に合わせて歌う 「さかえにみちたる」 ・明治以来の 「あまつみくにはいとたのし」(ハッピーランド) など。そういう歌が目当ての方は、『21』 が付かない方の 『讃美歌』 をどうぞ。)

『讃美歌21略解』

1998年 [平成10年] 日本基督教団讃美歌委員会編、日本基督教団出版局発行。ISBN 4-8184-0311-3。
『讃美歌21』 のオフィシャル解説書。歌詞や曲の由来、作者についての情報などが各歌ごとに簡潔に解説されていて重宝します。

『聖歌』

1958年 [昭和33年] 初版、1992年 [平成4年] 改定。日本福音連盟聖歌編集委員会 編、いのちのことば社 刊。ISBN 4-264-00355-5 (これは B6判黒革)。 手代木目録 1418番、1421番の改訂版。
いわゆる 「福音派」(日本福音連盟に所属の教派?) で使われる聖歌集の 1992年改訂版 (詩を含めて 734曲)。『讃美歌』 とは同じ曲でも ひと味違った歌詞も多く、必見。索引も充実しています。(なお、歌詞改訂で消えた 「エホバ」 (神名) が、歌い出し索引の方に残っているのはご愛敬。)
下の 『新聖歌』 が出版されてからは、入手が難しくなっているようです。私は、渋谷の某書店で 10年ものの在庫を購入......。

『新聖歌』  交読文付き

2001年 [平成13年] 日本福音連盟新聖歌編集委員会 編、教文館 刊。ISBN 4-7642-9101-0 (これは交読文付き版)。 手代木目録 1421番の次の版。
『聖歌』 の 2001年最新版 (521曲)。交読文が付かない廉価版もあります。索引は、........原歌詞歌い出し や チューンネーム による索引が無いのでちょっと不便。日本基督教団の 『讃美歌』 から多くの歌が取り入れられていますが、『讃美歌21』 に入らなかった歌も載っています。

『救世軍歌集』

1997年 [平成9年] 救世軍本営 編。ISBN-87685-010-0 (?)。 手代木目録 1236番。
「社会鍋」 で有名な救世軍(日本) の賛美歌集 (398+146曲)。内容はごく普通の賛美歌集です。歌詞と曲 (チューン) が一冊にまとめられた同教団最初の歌集とか。民衆の心に届くよう、開祖ウィリアム・ブースが俗謡のメロディーをも積極的に取り入れた精神を反映して、寮歌 「嗚呼玉杯に花うけて」 や 唱歌 「美しき天然」 など日本の歌のメロディーを使った歌も載っています。キリスト教書店で入手できる (はず)。

『SDA讃美歌1999』

1999年 [平成11年] SDA教団讃美歌委員会 編、セブンスデー・アドベンチスト教団 (SDA) 発行。ISBN-89222190-2 (? これは改訂大型版)。 手代木目録 1408番の次の版。
SDA教団(日本) は、従来は日本基督教団 『讃美歌』 を使っていたようですが、英語版に倣って独自の歌集を 2006年に発行しました (※)。そのステップとして発行された歌集 (213曲)。安息日や再臨など、特徴的な主題を扱った歌も入っています。
※ 完成版は 2006年 3月、『希望の讃美歌』 という題名で出版されました。1999年版はもう入手できないかもしれません。

『希望の讃美歌』

2006年 [平成18年] SDA教団讃美歌委員会 編、セブンスデー・アドベンチスト教団 発行。ISBN 4-89222-207-0 (? これは通常版)。 手代木目録 1408番の次の次の版。
SDA教団(日本) 独自歌集の完成版 (436曲)。約半数は日本で伝統的に歌われてきた讃美歌、約 1/4 は英米の定番讃美歌を新たに訳したもの、約 1/4 は新しい曲 (SDAオリジナル?) とのこと。キリスト教書店で普通に入手できます。

『Seventh-day Adventist Hymnal』

1985年 Review and Herald Publishing Association 発行。ISBN 0-8280-0307-6 (これは黒色表紙版)。
Seventh-day Adventist 教団 (アメリカ) の 1985年版歌集 (英語、695曲 および詩)。伝統的な賛美歌が中心。英語版では、解説書もあるようです。一部の曲は The SDA Digital Hymnalで MIDI が聴けます。Amazon.com でも入手可。

『詩歌』

1993年 [平成5年] ウイットネス・リー 編、日本福音書房 発行。
「地元にあって合一である立場に立つ教会」 (地方召会) の賛美歌集 (780+7曲)。 中国語からの直訳っぽい熱烈な歌詞。索引は、原著者索引と歌い出し索引のみ。「リンク厳禁」 との文言が無くなりましたので、日本福音書房サイトにリンクしておきます (ちなみに、「PCソフト Ver.2」 を入手してみましたが、「全訳詩歌」 が収録されていて、大変参考になりました。日本語は音節数を食うので、歌うための歌詞は内容が多少間引かれています。全訳なら、原文に込められていた考えが間引かれずに伝わります)。英語版の賛美歌サイトは、→ Hymnal.Net

The Cyber Hymnal http://www.hymntime.com/tch/

英語の賛美歌サイトの老舗 (1996年〜)。
索引が充実しており、使い勝手のよいサイトでした。URLが何度か変わりましたので、かつての The Cyber Hymnal と同じサイトなのかは確信が持てていません。私のページでも度々参照しております。

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■ プロテスタントの賛美歌についての本

キリスト教信者でない私にも読める本しか挙げておりません (すみません)。

『唱歌と十字架 明治音楽事始め』

1993年 [平成5年] 安田寛 著、音楽之友社 刊。ISBN 4-276-21252-9。
唱歌と賛美歌の関係を解き明かす、推理小説仕立ての好著。手代木俊一氏も実名で登場。

(2009/12/21 追記) どうやら安田寛氏は、手代木氏の事前了解を取らずに勝手に登場させたようで、
2004年 [平成16年] に手代木氏から公開質問状を出される事態になっていた模様。
(手代木氏によれば、剽窃箇所があるとのこと)。 そのせいか、この本は現在入手困難になっています。

↓ そんな公開質問状と反論のやりとりを見たい方は、↓
http://id.nii.ac.jp/1707/00015213/
http://id.nii.ac.jp/1707/00015214/
http://id.nii.ac.jp/1707/00015215/

『すると彼らは新しい歌をうたった 日韓唱歌の源流』

1999年 [平成11年] 安田寛 著、音楽之友社 刊。ISBN 4-276-33087-4。
『唱歌と十字架』 著者による著。東アジアの愛唱歌と賛美歌・日本の唱歌との関係について展開。
日韓併合以前の楽譜資料も掲載されていますが、ハングルの綴りが古式......。

『「唱歌」 という奇跡 十二の物語 讃美歌と近代化の間で』

2003年 [平成15年] 安田寛 著。文春新書。ISBN 4-16-660346-9。
上二冊と同じ著者による著。ネタは基本的に上二冊と同じですが、唱歌など 12曲を中心に記述されており、一般人にも取っつき易くなっています。新書なので廉価ですし。

『讃美歌・聖歌と日本の近代』

1999年 [平成11年] 手代木俊一 著、音楽之友社 刊。ISBN 4-276-12041-1。
著者は、日本の賛美歌資料蒐集の第一人者。氏の研究の集大成 (特に明治期の日本の讃美歌について)。讃美歌が日本の歌にどのような影響を与えたかについて論じています。唱歌 「真白き富士の根」 の元になった賛美歌の楽譜は、この本で初めて見ました。

『賛美歌・唱歌ものがたり』

2002年 [平成14年] 大塚野百合 著、創元社 刊。ISBN 4-422-14362-X。
信者が感激をもって賛美歌を語るとこうなる、という見本みたいな書。キリスト教信者の方には抵抗がないのかもしれませんが.....すみません、私はまだ読み通せたことがありません (つまみ食い方式で利用)。

『新版 賛美歌 ― その歴史と背景』

2004年 [平成16年] 原恵・横坂康彦 著、日本キリスト教団出版局 刊。ISBN 4-8184-0509-4。
賛美歌の歴史の概観を解説した書。各時代ごと・地域ごとの歴史が総合的に記されており、全体の流れをつかむのに好適でしょう。最近の歌集では、ファニー・クロスビー (Fanny J. Crosby、Frances J. Van Alstyne) の作品がほぼ姿を消していたとは...... (言われるまで気付いていませんでした)。

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■ カトリック・正教の聖歌資料

  ......すみません、まだ入手していません。というか、たぶんしない。

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■ いわゆる 「異端」 とされる教派の賛美歌資料・リンク

この分野は賛美歌研究者からも意図的に無視されているようであり、今後の研究に期待します。

『Hymns of the Church of Jesus Christ of the Latter-day Saints』

末日聖徒イエス・キリスト教会 (アメリカ、いわゆる 「モルモン教」 の最大教派) の英語版賛美歌集。最新は 1985年版 (341曲)。ISBN 1573456276 (? これは緑色表紙版)。
プロテスタントの賛美歌がかなり入っていますが、独特の教義に関係する歌などはオリジナルです。特に冒頭の 「教会の回復」 に関する歌などは、荘重・清新なオリジナル曲が多く、一見の価値あり。LDS CatalogDeseretBook.com などの通販で入手可能。(実は、日本のブックセンター [南麻布の神殿横] で買った方が送料の分だけ安い。) 英語版は索引が充実しており、プロテスタントの賛美歌資料としても使えます。
* 公式サイト (英語) から、MP3 (モノラル) の入手や、楽譜の表示・簡易演奏が可能になっています。→ http://www.lds.org/churchmusic/ (英語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・ポルトガル語。言語によって歌番号は異なります)

* 各言語版歌集の歌番号対照表を試作しました。似たような試みは、すでにネット上で行われているようですが。
(なお、LDS教団は、言語が変わっても同じ歌番号になる新しい歌の本を編集中とのこと。)

『賛美歌 末日聖徒イエス・キリスト教会』

上の歌集の 1989年日本語版 (200曲)。 手代木目録 1380番の次の版。基本的には英語版からの抜粋ですが、一部、現在の英語版にない歌も入っています。英語版と異なり、通販では入手不可。東京・南麻布の 「ガーメント・ブックセンター」(東京神殿横手) でなら一般人でも買えます。(日祝月 は休み。開いている時間は、直接訊いてみてください。連絡先は、Yahoo! 電話帳 で (表示される地図・住所は信用せず、電話で確認すること)。2004年当時は、日本語版・英語版・スペイン語版・ポルトガル語版が入手可能でした。スーツ等、改まった服で行くのが吉。)
* 某個人サイトで、一部の歌の 歌詞と MIDI が入手可能。

『Our Latter-day Hymns: The Stories and the Messages』

1988年 [昭和63年] Karen Lynn DAVIDSON 著、Deseret Book Company 刊。ISBN 0-87579-137-9。
末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教) 1985年英語版歌集の解説書 (もちろん英語)。同教団 英語版歌集の歴史や、作詞者・作曲者についての解説もある好著。DeseretBook.com などの通販で入手可能。

『聖歌 世界基督教統一神霊協会』 (成約聖歌)

1963年 [昭和38年] 初版、1976年 [昭和51年] 新版、2008年 [平成20年] 6月 さらに新版、世界基督教統一神霊協会聖歌編纂委員会編、光言社 刊。
世界基督教統一神霊協会 (統一教会、世界平和統一家庭連合) の日本語版聖歌集 (70+17曲)。この歌集は、あの手代木俊一氏の目録にも載っていません。本家 韓国で作られた歌が中心ですが、日本人信者による歌もかなり入っています。プロテスタントの賛美歌からも数曲入っています。39番 『園の歌』 と 『真白き富士の根』 との関係に、どれほどの人が気付いているのやら (一橋大学の櫻井雅人教授は気付いたようです → 『一橋論叢』 132巻3号[2004年9月] P.205)。

2008年、新版が発行されました。活字が大きく、楽譜印刷がきれいになった程度ですが、4番の歌 『栄光の賜物』 は曲の一部が 1拍前出し (弱起) に変更されています。ほかに、42番 『神ともに居まして』 が 『神ともにいまして』 に修正されました。『ピアノ伴奏譜』 等では解禁された金徳振 (キム・ドクチン、Duk Chin Kim) 氏の名は伏せられたまま......。
光言社サイトや、直営の 「愛美書店」(渋谷、宇田川町) で入手可能です。
『成約聖歌』サイト (リンク自由) で全曲の 歌詞と MIDI が入手可能です。また、英語版サイトでは全曲の歌詞が閲覧できます (言語によって歌番号は異なります)。

* 各言語版歌集の歌番号対照表を試作しました。

『聖歌のめぐみ』

2008年 [平成20年] 5月 初版、天野照枝 著、光言社 刊。ISBN 978-4-87656-136-0。
世界基督教統一神霊協会 (統一教会、世界平和統一家庭連合) の成約聖歌の解説書。以前は 『聖歌のゆかり』 という本があったそうですが (某個人サイトで読めました)、それについては何も触れられていません。日本語版歌集収録曲のうち、50曲についてエピソードを交えて解説されています。
韓国語から訳された歌については、原詩の全訳も掲載されており、大変参考になります。ただ、掲載されている情報にはムラがあるような気がします。例えば、7番 『統一勇士の歌』 には大邱 (テグ) の市民歌曲のメロディーが使われているとのことですが、韓国版歌集では今は別の曲 (『ハヌレ・ヨンサ/天の勇士』) に変わっている、という重要な事実には触れられていません。また、聖歌19曲 (?) を作曲したが後に脱退した金徳振氏についての情報も皆無です。

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< そのほか、もろもろ >

"唱歌 『真白き富士の根』 (七里ヶ浜の哀歌) の曲は、当時のプロテスタントの賛美歌 (Jeremiah INGALLS 編曲) からの借用"、という説は、安田寛氏や手代木俊一氏らのご活躍によって、よく知られるようになってきました。判明している内容は、ある程度 Wikipedia 「真白き富士の嶺」 の項 にまとめておきました (Hasec名義)。

その Jeremiah INGALLS (ジェレマイア・インガルス) 氏 [1764-1828] についての記述をリンクしておきます。

「The Cyber Hymnal」 中、Jeremiah Ingalls氏についての略解 http://www.hymntime.com/tch/bio/i/n/g/a/ingalls_j.htm

1805年に歌集 『Christian Harmony』 を出版したことは知られていますが、1810年に教会を追われてしまっていたようですね。このページも Ingalls 氏の写真をずっと募集中で、あまり資料が無いご様子。

Deb Houdek Rule氏による、「ローラ・インガルス・ワイルダー」 ページ http://www.dahoudek.com/LIW/ (WebArchive によるアーカイブ)

Laura Ingalls WILDER (ローラ・インガルス・ワイルダー) 氏 [1867-1957] は、『大草原の小さな家』 の作者として有名ですね。「インガルス」 は旧姓、「ワイルダー」 は夫アルマンゾ氏の姓です。
「Ingalls Family Genealogy」 で、インガルス家の系図をたどることができます。総勢 1670名.....とか。残念ながら、図面としての系図は無いようです。賛美歌作者の Jeremiah Ingalls 氏 と同じ、1764年3月1日 マサチューセッツ州生まれの Jeremiah Ingalls氏も、系図に含まれています。(恐らく、同一人物)

どうしても、ローラとジェレマイアの関係がわからない、という方のために、遠慮がちにまとめてみました。(本当は図面に描きたいのですが、作者の許可を得ていないのでこれが限界です。)

ローラの父方の家系をさかのぼると、
ローラ(1867年生まれ) → チャールズ(1836生) → ランスフォード(1812生) → サミュエル(1771生) → ジョナサン(1740?生) → ティモシ(1720生) → サミュエル(1683生) → サミュエル(1654生) → ヘンリー(1627生)。

ジェレマイアの父方の家系をさかのぼると、
ジェレマイア(1764年生まれ) → アバイジャ(1737生) → フランシス(1694生) → ヘンリー(1656生) → ヘンリー(1627生)。

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更新履歴 (備忘)

2021.09.25
リンク先URLを更新。某教団のオンラインライブラリで公開された資料が増えたため、リンクを追加。
2016.12.04
サイト移転に伴い、内容を更新。2009年版歌集、2016年版歌集についても。
2010.07.15
一橋大 櫻井教授の論文へのリンクを追加 (『真白き富士の根』 と統一協会 『園の歌』 ネタ)。
2009.06.28
統一協会関係を中心に、情報を追加。
2008.11.23
いろいろと修正。「エホバの証人情報センター」 も消滅しましたし......
2006.05.15
某教団 1955年版日本語歌集の記述を更新。まさか実在したとは......。
2005.09.04
某教団 1905年版歌集の記述、某教団 1905年ドイツ語版歌集の記述を更新。
2005.02.18
某教団 1944年版歌集の記述を更新。
2005.01.30
某教団資料リストを更新。(関連 URL など)
2004.08.09
某教団に関するその他の資料・リンクを追加。
2004.06.10
某教団資料リストを追加。
2004.06.06
某教団資料リストを掲載開始。
2004.04.21
リストを改訂。福音派の 『聖歌』 とか。
2004.04.18
初出。

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